消化器系の働き

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筋膜と内臓のつながり

体の筋膜は中枢から末梢につながっているが、
内臓などの深部もまた表面の筋膜とつながっている。
よって内臓を過度に働かせてしまった場合、
内臓の緊張がその周囲の筋膜系に影響を与え、
筋出力に影響することも少なくない。

具体的には胃は肩甲挙筋、大胸筋鎖骨部、上腕三頭筋。
小腸は腹直筋、大腿四頭筋。
大腸は大腿筋膜張筋、ハムストリングス。
こうした筋の出力が低下することで、
アライメントが崩れ、肩こりや腰痛、
膝痛の原因になることはあまり知られていない。
直接的ではなく、間接的に関わるため理解しがたく、
関連性を意識することも困難な場合も多い。

それらの消化器系の理解が進むことで、
日常生活の食生活と筋のコンディションを考えることができる。
胃の調子が悪い時に肩が凝るとか、
腸の調子が悪い時に下肢の力が入りにくくなるとか
その人その人の生活習慣のくせと、
身体状態をリンクすることができる。

各消化器の停留時間

では食べ物の消化に関わる胃・小腸・大腸について述べていく。
食べ物は食道・胃・小腸・大腸と流れていき、便として排出される。
食道では飲み物で20秒〜30秒。食べ物で30〜60秒かかる。
胃では食べ物の内容によって滞留時間は変化するが、
半熟卵で約1時間半。ビーフステーキで4時間。
小腸では7〜9時間。
大腸では1日〜3日程度となる。
それではそれぞれの特徴と働きについて述べる。

胃の働き

胃の容量は2リットルぐらい入る。
胃ではペプシノゲンが分泌され、
それが塩酸と合わさることで
たんぱく質を分解する消化酵素であるペプシンとなる。
胃酸はph1.0~1.5の強い酸性であるが、
それを守るための粘膜があるため、
胃が自らを胃酸で溶かすことはない。
粘膜にはムチンと重炭酸イオンが合わさっており、
これが胃酸と交わることでph5〜6の弱アルカリとなる。

小腸の働き

胃の次には小腸になるのだが、
小腸は十二指腸、空腸、回腸に分かれ、
ここから本格的な消化と吸収に入っていく。
胃で粥状になった食べ物は胃酸の影響で酸性が強い。
このためまず十二指腸で
胆汁と膵液のアルカリ性によって中和される。
小腸は約7〜8mの長い臓器で栄養の90%はここで吸収される。
繊毛という突起のおかげで表面積を200㎡(テニスコート1面)にもなる。

大腸の働き

最後に大腸だが主な働きは水分を吸収して便を作ることである。
だが最も重要なのは大腸には細菌が非常に多く、
そのバランスが体調に大きく関わっていることである。
大腸にいる細菌の種類は約100。細菌の数は100兆個もいる。
善玉菌と呼ばれるビフィズス菌、乳酸菌。
悪玉菌と呼ばれるウエルシュ菌、ブドウ球菌。
どちらにつくか決めかねている日和見菌と呼ばれる
レンサ球菌、バクテロイデス。
善玉菌がビタミンの合成に関わることは
以前から知られていたが、
近年ではアトピー性性皮膚炎や喘息、
花粉症などのアレルギー疾患や免疫機能のほか、
糖尿病などの生活習慣病に関わることもわかってきた。

まとめ

胃や小腸などの消化器機能と筋肉の関係。
これらを理解することで
今までわからなかった臨床症状が
少しだけ見えてくるものがあるかもしれない。

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔
岡山のクリニックで理学療法士として勤務。
“痛み”に対して
日常生活のコントロールの重要性を提唱している。