白いご飯は身体に悪い!?

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白く輝き、
ホカホカの湯気が出ている白いご飯。
口の中に頬張ると、
しっとりとした食感の後に柔らかな甘み。
そして噛むほどにその甘みはさらに増す。
日本人に生まれてよかった。
それ以上の言葉は生まれてこない。
そんな絶対正義の白ご飯。
これが身体に悪いとは受け入れ難い。
しかし事実は事実として
受け入れなければならない。
ではこの絶対正義の白ご飯。
本当に身体に悪いのだろうか。
述べていきたいと思う。

白いご飯は炭水化物である。
低炭水化物ダイエットは
ここ最近1度は耳にしたことがあるだろう。

低炭水化物ダイエット

アメリカの医師のロバート・アトキンスが、
Diet Revolutionで提唱したことが大きい。
アトキンスダイエット、糖質制限ダイエット、
ケトン式ダイエットとも言われる。

炭水化物の摂取を制限すれば、
体重は減少するといったものである。
実際に炭水化物の摂取量が少ない場合、
体重が減少することが
ランダム化比較試験で報告されている1)。

しかし12ヶ月経過すると
体重は元に戻ってしまう2)といった報告や、
長期的には心臓病のリスクが増加する3)
という報告もある。

白い炭水化物と茶色い炭水化物

2011年のハーバード大学の研究では、
アメリカ人12万人の
12-20年追跡をした観察研究がある。
白い炭水化物(米やパスタ)を食べている人は、
体重が増加しているのに対して、
茶色い炭水化物(玄米や蕎麦)を食べている人は、
体重が減少していた4)。

炭水化物は量の問題だけでなく、質の問題。
要するに白い炭水化物か
茶色い炭水化物かが重要である。

炭水化物の違い

白い炭水化物は米や小麦を指す。
精白され表面を削り取ることで、
精製して食べやすいものにする。

米の場合は胚乳・胚芽・ぬかがあり、
小麦の場合は胚乳・表皮・胚芽がある。
精製することでともに胚乳だけとなり、
多くの食物繊維や栄養素が失われる。

白い炭水化物は血糖を上げ、
脳梗塞や心筋梗塞など
動脈硬化に伴う病気を
引き起こすことがわかっている。

茶色い炭水化物の効果

茶色い炭水化物は健康に良い多くの報告がある。
アメリカ・英国・北欧78万6000人の
メタアナリシスでは死亡率が22%低かった5)。

7つの研究を統合したメタアナリシスにおいても、
心筋梗塞や脳梗塞のリスクが21%低かった6)。

また糖尿病のリスクも11%低く、
玄米に変えることで
糖尿病のリスクを
36%下げることが推定されている7)。

ガンに対しても食物繊維では
大腸ガンの抑制効果は認められなかったのに対して、
茶色い炭水化物では
若干の減少効果が認められている8)。

日本人は白米があっている?

日本人は白米があっている。
ということもよく耳にする。
とはいうものの白米が安定して
食べることができるようになったのも、
ほんの100年程度である。

日本人なら白米を食べても
問題ないのかというと、
そんなことはない。
日本人のデータで
国立国際医療研究センターの報告がある。
白米を食べる日本人は糖尿病のリスクが高くなり、
特に女性は顕著に表れている。

具体的には1日2-3杯食べる人は
5年以内に糖尿病になるリスクが
23%上がることが明らかとなっている。
女性の場合は糖尿病のリスクが、
1日2杯で15%、3杯で48%、
4杯で65%と上がっていくことがわかっている10)。

また減らして少しなら良いのかという意見に対しても、
メタアナリシスで1日150g以下においても、
糖尿病のリスクは高い傾向にあることが示されている。

白米は糖尿病との相関が高く、
食べる量は減らせるに越したことはない。
これは受け入れ難い衝撃といっても過言ではない。

まとめ

精製された白い炭水化物である白米。
これは糖尿病を引き起こすリスクが高く、
少なくすれば良いというよりは
食べない方が良い。

それに対して茶色い炭水化物は、
心筋梗塞や脳梗塞のリスクを減らす。
同じ炭水化物でも精製されたものか、
そうでないものかで随分違ってくる。

1)Gardner CD. Kiazand A, Alhassan S. Kim S, Stafford RS, Balise RR.
Kraemer HC, KIng AC. Comparison of the Atkins, Zone, Ornish,
and LEARN diets for change in weight and related risk
factors among overweigh premenopausal women:
the A TO Z Weight Loss Study: a randomized trial.
JAMA. 2007: 297(9): 969-977.
2)Foster GD, Wyatt HR, Hill JO, McGuckin BG, Brill C, Mohammed BS,
Szapary PO, Rader DJ, Edman Klein S. A randomized trial
of a low-carbohydrate diet for obesity. N Engl J Med. 2003;
348(21): 2082-2090.Stern L, Iqbal N, Seshadri P, Chicano KL,
Daily DA, McGrory J, Williams M, Gracely EJ, Samaha FF. The
effects of low-carbohydrate versus conventional weight
loss diets in severely obese adults: one-year follow-up
of a randomized trial. Ann Intern Med. 2004; 140(10):
778-785.
3) Astrup A, Meinert Larsen T, Harper A. Atkins and other
low-carbohydrate diets: hoax or an effective tool for
weight loss? Lancet. 2004; 364(9437): 897-899.
4)Mozaffarian D, Hao T, Rimm EB, Willett WC, Hu FB.
Changes in diet and lifestyle and long-term weight gain
in women and men. N Engl J Med. 2011; 364: 2392-2404.
5)Zong G, Gao A, Hu FB, Sun Q. Whole Grain Intake and Mortality
from All Causes, Cardiovascular Disease,
and Cancer: A Meta-analysis of Prospective Cohort Studies.
Circulation. 2016; 133: 2370-2380.
6)Mellen PB, Walsh TF, Herrington DM. Whole grain intake
and cardiovascular disease: a meta-analysis. Nutr
Metab Cardiovasc Dis. 2008; 18: 283–290.
7)de Munter JS, Hu FB, Spiegelman D, Franz M, van Dam RM.
Whole grain, bran, and germ intake and risk of
type 2 diabetes: a prospective cohort study and systematic
review. PLoS Med. 2007; 4: e261.
8)Sun Q, Spiegelman D, van Dam RM, Holmes MD, Malik VS, Willett WC, Hu FB.
White rice, brown rice, and risk of type 2 diabetes in US men and women.
Arch Intern Med. 2010; 170(11): 961-969.
9)Schatzkin A, Mouw T, Park Y, Subar AF, Kipnis V, Hollenbeck A,
Leitzmann MF, Thompson FE. Dietary fi-ber and
whole-grain consumption in relation to colorectal cancer in the
NIH-AARP Diet and Health Study. Am J Clin Nutr. 2007; 85(5):
1353-1360.
Strayer L, Jacobs DR Jr, Schairer C, Schatzkin A, Flood A.
Dietary carbohydrate, glycemic index, and glyce-mic load
and the risk of colorectal cancer in the BCDDP cohort.
Cancer Causes Control. 2007; 18(8): 853-863.
10)Nanri A, Mizoue T, Noda M, Takahashi Y, Kato M,
Inoue M, Tsugane S; Japan Public Health
Center-based Pro-spective Study Group. Rice intake and
type 2 diabetes in Japanese men and women:
the Japan Public Health Center-based Prospective Study.
Am J Clin Nutr. 2010; 92(6): 1468-1477.

Photo by Mgg Vitchakorn on Unsplash

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔 岡山のクリニックで理学療法士として勤務。 "痛み"に対して 日常生活のコントロールの重要性を提唱している。