熱中症ってどんなもの?

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暑い日が続くと熱中症の話題が多く出る。
誰にでも起こり得る症状であるが、
命に関わることもあるため注意が必要である。

厚生労働省の人口動態統計では
平成22年以降、毎年500〜1000人の死者が出ている。
そのうち65歳以上が80%近くしめる。1)

熱中症とは熱をうまく放出できず、
体内の水分や塩分のバランスが崩れ、
体温の調節機能に異常が生じる症状の総称である。

熱中症には段階があり、
軽度・中等度・重度と分類される。
軽度では日射病や熱けいれん。
中等度になると熱疲労。
そして重度になると熱射病と言われる。
それでは一つ一つ述べていく。

日射病

めまい、顔面蒼白、失神などの症状がある。
大量の汗で脱水、体の冷却機能が間に合わない、
日焼けで発汗しないなどが関係する。

熱けいれん

手足のしびれ、筋肉痛やこむら返りなどの症状がある。
大量の汗で塩分も低下した状態である。
塩分が低下すると筋の働きが低下するので、
筋肉のこわばりやけいれんが生じやすくなる。

熱疲労

倦怠感や頭痛、吐き気などの症状がある。
大量の汗で脱水や塩分が低下し、
血流まで減少した状態である。
熱射病の前段階であり、
病院に行くことが必要である。

熱射病

40℃以上の高熱、意識障害、言語障害、
運動障害、発汗障害などの症状がある。
熱疲労がさらに重症化した状態である。
体温が異常に高く体内で血液が凝固。
臓器に障害が起こる可能性がある。

運動に関する指針

気温が高い状態では運動も制限する必要がある。
日本体育協会の「スポーツ活動中の
熱中症予防ガイドブック」(2013)によると、

気温24℃未満  ほぼ安全
気温24〜28℃ 積極的に水分補給
気温28〜31℃ 積極的に休息
気温31~35℃ 激しい運動は中止
気温35℃以上  運動は原則中止

となっている。
体調によっては気温に限らず、
症状が出現する事もある。
体調に合わせた適切な対応が必要である。

まとめ

熱中症は誰にでも起こり得る
危険な症状である。

大量の汗によって水分が失われる事で、
日射病となり、
さらに続くと塩分も低下すると
熱けいれんが生じる。
やがて血流量が減少する事で熱疲労となり、
血液凝固がはじまると熱射病となる。

軽度では日射病や熱けいれん。
中等度になると熱疲労。
そして重度になると熱射病と移行する。

軽度である日射病と熱痙攣の場合は、
水分と塩分をとって涼しい場所で休息。
中等度である熱疲労や
重度である熱射病の場合は、
医療機関の受診が必要となる。

1)厚生労働省大臣官房統計情報部:年齢階級別にみた熱中症の
死亡数の発生場所別構成割合-平成25年- .2015
2)Bouchama A, Knochel J: Heat stroke. New Engl J
Med. 2002;346:1978-88.
3)Platt M, Vicario S: Chap139 Heat lllness. Rosen’s Emergency
Medicine: Concepts and Clinical Practice, vol. 2, 2010,
p1882-92, Mosby Elsevier, Philadelphia.
4)熱中症診療ガイドライン2015.日本救急医学会
5)日本体育協会:スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック.2013

Photo by Andrei Lazarev on Unsplash

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔 岡山のクリニックで理学療法士として勤務。 "痛み"に対して 日常生活のコントロールの重要性を提唱している。