増えれば増えるだけ価値は下がる

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「人を増やしたから、これだけ売り上げが
上がるはずなのに何でだ!」
「たくさん作ったのになぜ売り上げは下がるか?」
計算上は増えるはずのものが、
実は計算通りにいかないことがある。
では一体なぜこういったことが
起こるのだろうか?

収穫逓減の法則

経済成長論で有名なロバートソローは、
生産は数が増えても一定に増加するわけでなく、
ある一定の水準からは
逓減(次第に減ること)すると言われる。

需要と供給の関係

これは数が増えると価値は下がるもので、
需要と供給の関係も影響する。
非常に珍しいものをもらうと嬉しいが、
自分の家にたくさんあるものをもらっても、
あまり嬉しくない。

世の中に貴重なものは値段も高いし、
たくさんあるものは値段が安くなる。
人も増えると価値は下がる。
1人しか役割がいない人は有難く感じるが、
人が増えるとその他の1人として価値は下がる。

管理コストの増加

さらに管理コストもかかってくる。
人数が増えるとスペースの問題や
教育コストなどは増加する。
1人を教育するのと
3人同時に教育するのでは負担はかなり違う。

働きアリの法則

また働きアリの法則というものがある。
全体の2割はよく働き、
6割は普通に働き、
2割はサボるといったものである。

優秀な人も人数が増えると普通に働いたり、
また普通の人がサボる人になる場合もある。
集団になると一定の割合で
このような状況になることは珍しくない。

サボる人を辞めさせて、
優秀な人を入れたとしても、
結局また割合は変わらない。

数が増えていくと直線的に
生産性が上がると思い込みやすい。
実際には需要と供給の関係、
管理コストの増加、
働きアリの法則などから、
逓減されていくものである。

日本人の仕事の効率

生産性を高めるには人を増やす以外に、
生産効率を上げる方法がある。

仕事の効率のわかりやすい指標として、
「労働生産性」というのがある。
就業者一人当たりが働いて
生み出す付加価値の割合であり、
それを数値化してものである。

日本は世界的に見てどの程度なのだろうか。
2018年の統計によると日本の労働生産性は
OECD34カ国中21位。
主要先進の7カ国では22年連続最下位。
それでも日本のGNPは世界第3位。
これはどういうことかというと、
効率が悪い分、
長時間労働でカバーしているということ。
圧倒的に効率の悪い働き方で、
長時間労働をし身も心もクタクタになっている。

時間当たりの労働生産性は、
日本が42.1に対しアメリカは68.3。
日本人はアメリカ人の1.6倍働かなければ,
同じ価値を生み出せない。

日本人は全く優秀とは言えない。
真面目でよく働くが効率が著しく悪く、
その分残業でカバーしている。

生産性を改善するには

生産性の低さと
長時間労働には密接な関係がある。
生産性が低い会社は単価が低く、
粗利がとりにくい構造になっている。
粗利が取れないと人件費の捻出ができず、
担当者あたりの業務時間が増え、
長時間労働になるという悪循環が生じる。

よって生産性の低さを
労働時間でカバーしなければ成り立たず、
長時間労働によって人件費が増大し、
生産性が低下する。

よって生産性を改善するには、
長時間労働を是正するということが成り立つ。
それに伴い、会社のシステムを
根本的に見直すことが必要である。

まとめ

人の数が増えていくと
直線的に生産性が上がると思い込みやすい。
実際には需要と供給の関係、
管理コストの増加、
働きアリの法則などから、逓減されていく。

日本の労働生産性は主要先進国で最低。
効率の悪さを長時間労働で支えてきた。

製造業や不動産業は労働生産性が高いが、
サービス業は労働生産性が低い。
サービス業は付加価値の水準は高いものの、
多くの従業員を割かなければならない、
労働集約型産業の特徴があるため。

今後の日本の業界別労働人口は、
製造業の減少、サービス業の増加の傾向にある。
そういった意味でもサービス業の生産性の向上が、
今後の大きな課題となってくるのではないだろうか。

Photo by Vitaly Nikolenko on Unsplash

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔 岡山のクリニックで理学療法士として勤務。 "痛み"に対して 日常生活のコントロールの重要性を提唱している。