筋膜とふくらはぎ

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意外と多いふくらはぎの凝り

ふくらはぎが凝ったといった訴えは多い。
ふくらはぎとはいわゆる腓腹筋のことで、
その腓腹筋がこわばっている状態である。

長く歩いたという場合なら理解できるが、
特に動いた覚えもないのに緊張している時には
首をかしげることも多いのではないだろうか。

実はこの腓腹筋の緊張だが、
原因は腓腹筋そのものにない場合も多い。

痛いところが腓腹筋で
押さえてもそこが痛いというので、
そこが原因だと思うことは自然だ。

しかし、いくらほぐしても
元に戻ることは意外に多い。
気持ちいいとは言われるけど
柔らかくはならない。
なんとも複雑な瞬間である。

腓腹筋

ふくらはぎの筋肉である腓腹筋は、
足関節の底屈と膝関節の屈曲に関わる。

内側と外側の二つの筋肉で構成されており、
内側部を内側腓腹筋、
外側部を外側腓腹筋という。

内側は大腿骨の内側顆の上方、
外側は大腿骨の外側顆の上方から、
一部は関節包からはじまり、
ヒラメ筋の腱と交わって
踵骨隆起で停止する。

このときの腱がいわゆるアキレス腱。
人体で最も強靭かつ太い腱である。

歩く時は立脚中期と立脚後期に働き、
立脚中期では
遠心性収縮による足関節の安定。
立脚後期では蹴り出しの際に
求心性収縮を生じる。

しかし、歩行で使うメインはヒラメ筋。
腓腹筋は走ったり、
瞬発的な動きに関わる。
ではスポーツもしていない人が
なぜここが凝りやすいのか。

腓腹筋と筋膜の関係性

腓腹筋はスーパーフェイシャルバックラインという
筋膜上のつながりがある。
このラインは頭側は前頭骨・眼窩上隆起から、
尾側は踵骨の底面までつながる。

そしてこの筋膜上のどこかで硬い結合組織があれば、
伸張ストレスが生じ離れたところに影響を波及する。

特に硬くなりやすいのは
頭側では仙腸筋膜や股関節周囲筋。
尾側では足底筋膜などである。

これらのスーパーフェイシャルバックライン上の
結合組織に硬さがあれば
腓腹筋の硬さに関係している可能性がある。

仙腸筋膜と股関節周囲筋

仙腸筋膜は仙腸関節周囲の表層にある筋膜で、
下肢後面の筋膜に影響を及ぼすことが多い。

仙腸筋膜と股関節周囲筋は
座位姿勢が長いことで
こわばることが多く、
骨盤後傾位での仙骨座りが原因となる。

また座位姿勢の時に左右の荷重の多い側が
硬くなる傾向がある。
例えばテレビを見るときに
左の仙骨に多く荷重していれば、
左の仙腸筋膜や股関節周囲筋がこわばり、
左の腓腹筋が緊張するなどの
筋膜による連鎖が生じやすくなる。

足底筋膜

足底筋膜は冷え性や
むくみが影響することも多い。
冷え性では血流障害によって
筋のこわばりが生じやすくなる。

またむくみでは足根骨の
関節副運動の低下の原因となり、
足底筋膜への反射性の筋スパズムが生じる。

こうした足底筋膜の緊張が
腓腹筋の筋膜を伸張し、
緊張させてしまうのである。

まとめ

腓腹筋の緊張は非常に多い症状である。
単純にストレッチを施行しても、
効果がないことは多い。

それは原因そのものが、
他の要素の影響がある可能性を
考慮する必要がある。

筋膜の関係では
仙腸筋膜や股関節周囲筋、
足底筋膜など考慮するのも重要である。

Photo by Ari He on Unsplash

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔 岡山のクリニックで理学療法士として勤務。 "痛み"に対して 日常生活のコントロールの重要性を提唱している。