肩の激痛はインピンジメント?

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インピンジメントのメカニズム

肩インピンジメントは
肩関節屈曲や外転の際に、
肩峰と上腕骨の間に棘上筋が挟み込まれ、
疼痛を生じる状態のことである。

肩関節の動作時に非常に鋭い疼痛が生じ、
動作が阻害されるのが特徴である。

いくつかの原因があるのだが、
特に多い原因として、
肩関節の屈曲や外転の際に、
肩甲骨の挙上が
早期に生じてしまうことがある。

腕が上がるより先に、
肩甲骨が上がってしまう状態である。
そうすることで正常な関節運動が生じず、
疼痛を誘発するような動作が生じてしまう。

インピンジメントによる弊害

インピンジメントは肩峰と上腕骨の間で、
棘上筋が挟まった状態である。

この状態が繰り返されると、
棘上筋は炎症を繰り返す状態となってしまう。

炎症が強くなると安静時にも、
ズキズキした痛みが生じたり、
夜間痛によって睡眠障害が生じることもある。

肩甲骨が早期に挙上することが原因の
インピンジメントであれば、
インナーマッスルのトレーニングは
あまり効果が期待できない。

それよりも肩甲骨の早期挙上を
制御するための運動学的なアプローチが必要になる。

アプローチの考え方

肩甲骨の早期挙上が
インピンジメントに関わるのであれば、
アプローチは肩甲骨の早期挙上の抑制。
そして肩甲骨の下制と上方回旋の促通となる。

肩甲骨の早期挙上に関わる筋肉の働きが強ければ、
早期挙上の動きは強化される。
また逆に肩甲骨の下制と上方回旋の動きが弱ければ、
これも肩甲骨早期挙上の動きが強化される。

運動学的に正常な運動を取り戻すことが、
アプローチとして重要な要素となる。

アプローチの実際

肩甲骨の早期挙上を抑制するには、
肩甲骨挙上に関わる筋の抑制と、
肩甲骨下制と上方回旋の促通が重要である。

肩甲骨の挙上に関わるのは、
僧帽筋上部線維、三角筋、菱形筋。
これらは抑制する必要がある。

また肩甲骨の下制に関わるのは、
僧帽筋下部線維。
また上方回旋に関わるのは、
広背筋、前鋸筋。
要するにこの肩甲骨の下制と、
上方回旋の筋は促通する必要がある。

肩甲骨の挙上に関わる
僧帽筋上部線維、三角筋、菱形筋を抑制。
肩甲骨の下制と上方回旋に関わる
僧帽筋下部線維、広背筋、前鋸筋を促通。
これが肩甲骨早期挙上の制御に重要である。

またインピンジメントによる痛みで、
肩関節の運動を減らしすぎた場合、
関節包の拘縮を促してしまうことになる。

これは肩関節の運動が阻害されることにより、
関節包内の関節液の還流障害を生じさせる。
環流障害に伴い関節液内のムチンが増加。
その粘弾性の影響で関節包の拘縮が生じてしまう。

療法士のアプローチでは、
運動学的な変化を生じさせる。
痛みがどこにあるかだけでなく、
その痛みはどのような運動学的な
メカニズムで生じるかが重要である。

それによりどの筋を促通し、
その筋を抑制すべきなのか。
今一度検討することで、
より効果的なアプローチを
選択できるのではないだろうか。

まとめ

肩甲骨の早期挙上が原因によって生じる
肩インピンジメントでは、
肩甲骨の挙上に関わる筋を抑制し、
肩甲骨の下制と上方回旋に関わる筋を、
促通する必要がある。

そのためには肩甲骨の挙上に関わる、
僧帽筋上部線維、三角筋、菱形筋を抑制。
肩甲骨の下制と上方回旋に関わる
僧帽筋下部線維、広背筋、
前鋸筋の促通が有効である。

Photo by Viliman Viliman on Unsplash

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔 岡山のクリニックで理学療法士として勤務。 "痛み"に対して 日常生活のコントロールの重要性を提唱している。