肩の痛みのアプローチ

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肩の痛みは様々な症状が混在しやすく、
鑑別が非常に重要である。
まずは神経症状があるかどうかの鑑別が必要である。
頸髄症や椎間板ヘルニアなどの脊髄や神経根の問題。
そして胸郭出口症候群などの末梢神経の問題。
これらは把握していなければ、
アプローチの的が外れるだけでなく、
肢位や操作によっては悪化してしまうこともある。

しびれや感覚障害は患者にとって
不安の強い症状であるため、
的を外したり悪化させてしまうと
信頼関係は大きく崩れやすい。

神経症状の他には腱板損傷の確認が必要である。
疼痛部位や筋出力などの状態によって、
MRIやエコーでの確認が必要となる。

それらの問題ない場合は、
通常の筋骨格系の評価とアプローチとなる。
肩の痛みでは筋筋膜性の問題が多いが、
その筋筋膜の緊張の原因は関節にあることが多い。
関節の硬いために関節に入り込む筋膜を緊張させ、
筋が伸張反射で過緊張してしまう。

関係する関節は多岐にわたるが、
体幹前方の関節では胸鎖関節・肩鎖関節・胸肋関節。
体幹後方では脊椎椎間関節。
上肢側では近位撓尺関節・手根関節。
などが筋膜を触診していくと多い印象である。

肩関節周囲炎いわゆる五十肩の場合は、
まず痛みのある筋を特定し、
炎症がなければ関連する関節を緩め、
疼痛の軽減を図る。

疼痛が4週以上続いている場合は、
肩甲上腕関節の拘縮も加わり
長期化している場合もある。
この場合もまず関連する筋の緊張を
関連する関節から緩めていき、
その後、肩甲上腕関節の拘縮改善を図ると
スムーズにアプローチが進みやすい。
長期化した場合は、二頭筋が過緊張し
三頭筋の出力が低下しやすい。
コントラクトリラックスを併用し、
筋のアンバランスも調整しながら進めていくといよい。

まとめ

肩の痛みではまず神経障害と腱板損傷がないか確認する。
筋の痛みは関節の影響を受けていることも多く、
関連する関節を緩めることで、筋の緊張性の痛みを軽減させる。
その後肩甲上腕関節の拘縮の改善に移行することで、
円滑にアプローチを進めることができる。

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔
岡山のクリニックで理学療法士として勤務。
“痛み”に対して
日常生活のコントロールの重要性を提唱している。