膝の痛みと大腸の関係

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膝の痛みはよくある症状である。
その症状の一つに
体重をのせた時に膝が外に向く、
ラテラルスラストというものがある。
歩行時に体重をのせた時、
ラテラルスラストが生じた膝は
内側(内側裂隙)に痛みが出現しやすくなる。

さてこのラテラルスラスト。
よくよく観察して見ると、
その日その日で程度が違うことが多い。

そして筋力をチェックすると、
大腿筋膜張筋の筋出力の低下が
その日その日で違うことがある。

歩行と大腿筋膜張筋

立脚相で大腿筋膜張筋は
内外側方向の支持性を確保する。
そのため大腿筋膜張筋の筋出力の低下は
ラテラルスラストを生じさせる一つの因子となる。

では大腿筋膜張筋の筋出力、
なぜ日によって変動があるのか。
力が入る日と入らない日。
筋力がその日によって落ちたり、
強くなったりするものだろうか・・・。

実はこの変化。
大腸が関係することが少なくない。

大腸と筋膜の関係

便秘の日とそうでない日で、
筋出力に違いがある。
便秘ほどはいかなくても、
お腹が冷たかったり、
張りがあったり、
それによって筋出力が低下する。

なぜ筋肉と内臓・・・?
そう思う人は多いかもしれない。
ここで関係するのが筋膜である。

大腿筋膜張筋は筋膜上、
外腹斜筋および内腹斜筋と連結する。
その腹斜筋群の深層には腹横筋があり、
さらに深層に横筋筋膜、
そして挿入筋膜鞘である壁側腹膜の内部に
大腸が存在する。

大腸は管状器官で壁には平滑筋が存在する。
横紋筋と違い筋節がないのが特徴だが、
消化物は筋収縮によって運ぶ。
大腸が機能障害を生じると、
骨格筋と同様で緊張し硬さを感じる。
そしてそれは筋膜を介して、
大腿筋膜張筋を牽引し伸張された筋は、
伸張反射を生じ緊張してしまう。

緊張した筋は収縮力が低下するため、
結果的に側方不安定性が増加し
ラテラルスラストを生じるのである。

アプローチ

大腸と筋膜の関係を確認するには、
臍より4横指外側に圧を加えながら、
大腿筋膜張筋の筋力を確認すると良い。

臍より4横指外側を押圧する。
それにより緊張していた大腿筋膜張筋の緊張が緩んだり、
筋力が低下していたのが押圧することで、
筋力が向上すれば、大腿筋膜張筋を牽引しているのが
大腸であることが確認できる。

大腸の機能障害が
大腿筋膜張筋の緊張に関係するなら、
アプローチは大腿筋膜張筋の筋力強化というよりは、
原因となる大腸の機能障害が重要である。

腸内環境に影響を与えるもの、
自律神経に関係するストレス要因、
そして気候の変化によるものなど、
身体内部のみでなく外部からの影響も考える必要がある。

アプローチとしては緊張している大腿筋膜張筋の
側の大腸の緊張を緩める必要がある。
左大腿筋膜張筋の緊張であれば、
左にある下行結腸を緩めていく。

温めたり、外腹斜筋および内腹斜筋を介して、
下行結腸の周囲の筋膜を緩めていく。
うまくいけば大腿筋膜張筋の緊張の軽減とともに、
筋力の向上が確認できるのではないだろうか。

臨床ではセオリー通りにいかないことが多々ある。
その中でも原因がわからないものも、
数多く目の当たりにするのではないだろうか。

今回の膝の痛みと大腸の関係は、
その一つのヒントになるのではないだろうか。

まとめ

膝の痛みの一つにラテラルスラストが関係するものがある。
またその要因の一つに大腿筋膜張筋の出力低下がある。

ただこの大腿筋膜張筋の出力。
日によって出力にばらつきがあることが少なくない。
そしてそのばらつきの一つに大腸の関与がある。

大腿筋膜張筋は外腹斜筋および
内腹斜筋と連結し、その深層に腹横筋、
横筋筋膜、挿入筋膜鞘である壁側腹膜がある。
大腸はその深部に存在する。

臍より4横指外側を押圧することで、
大腿筋膜張筋の緊張が緩んだり、
筋力が向上すれば、
大腿筋膜張筋を牽引しているのが
大腸であることが確認できる。

アプローチは温めたり、
外腹斜筋および内腹斜筋を介して、
下行結腸の周囲の筋膜を緩めていく。
うまくいけば大腿筋膜張筋の緊張の軽減とともに、
筋力の向上が確認できる。

Photo by Christopher Campbell on Unsplash

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔 岡山のクリニックで理学療法士として勤務。 "痛み"に対して 日常生活のコントロールの重要性を提唱している。