高齢者の姿勢と影響

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高齢者では特徴的な不良姿勢を取りやすくなる。
円背、骨盤後傾、膝屈曲がこれに当たる。
円背は男女比でいうと女性に多い。
運動機能や転倒リスク、
呼吸機能にも関連するという報告もある。

不良姿勢は前方頭位も関係する。
前方頭位による影響は
顎が上がり、円背の増強、
胸腰椎移行部の後方傾斜となる。
また胸腰椎移行部の後方傾斜は、
円背の増強、骨盤前傾、
膝の屈曲に関係する。
不良姿勢は様々な部位に
影響が波及することがわかる。

また不良姿勢は運動機能にも影響する。
腰椎前弯の減少は膝伸展筋力の低下や
TUG時間延長を生じる。
前方頭位や胸腰椎移行部の前傾が、
腰椎前弯の減少に関係するが、
立脚期の地面を蹴る動きは減少し、
倒れる体を足を前に出し、
受け止めるような歩行となる。
よって前方推進力が低下し歩行速度が減少する。
また膝関節内反のモーメントも姿勢が関係する。
不良姿勢だと内反モーメントは増加、
姿勢を改善することでモーメントピークは減少する。

これらの歩容は転倒のリスクにも関係する。
倒れる体を足を出し、受け止めるような歩行なので、
つま先が地面を擦りやすくなる。
また膝伸展筋力の低下や
地面を蹴る動きが減少することで、
立脚期の安定性が低下する。
さらに膝の内反モーメントも増加するため、
左右動揺が大きくなる。

呼吸機能においては
円背に伴い、肋骨が下制位となり
吸気運動が低下すること。
また運動機能の低下により、
運動量が低下することなどが考えられている。

まとめ

不良姿勢は運動機能や転倒リスク、
呼吸機能にまで影響を及ぼす。
不良姿勢は前方頭位や
胸腰椎移行部の後方傾斜が関係する。

また運動機能では膝の伸展筋力低下や、
TUG時間の延長が生じる。

転倒リスクではつま先が擦りやすくなり、
膝伸展筋力や地面の蹴りが減少、
内反モーメントが増加することで、
立脚期の安定性は低下し左右動揺が大きくなる。

最後に呼吸機能だが、
円背に伴い肋骨は下制位となること。
そして運動機能低下に伴い
運動量が低下することも、
呼吸機能減少に関与すると考えられる。

姿勢一つでも様々な働きに関与する。
様々な問題がある中でも、
まず姿勢を正すことから入るのが大切なのかもしれない。

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔
岡山のクリニックで理学療法士として勤務。
“痛み”に対して
日常生活のコントロールの重要性を提唱している。