緊張している筋が問題でない

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筋が過緊張して疼痛が誘発されていることは多い。
よく行われるのは緊張している筋を緩めるアプローチである。
しかし、あまり緩まなかったり
緩んでも時間が経つともとに戻ったりすることも多い。
そこで主動筋・拮抗筋の働きを考慮する。
緊張している筋があれば拮抗している筋が弱化していることが多い。
いわゆる相反抑制の影響である。

筋の緊張を緩めても相反する筋が弱化していれば、
相反抑制のバランスは変わらないため、
時間とともに再び緊張が再発してしまうのである。

アライメントにおいても同様のことが考えられる。
過緊張した筋を緩め、さらに関節の副運動を改善させ、
アライメントが改善したとする。
しかし、低下している筋がそのままであれば、
相反抑制の影響で緩めた筋は再び緊張し、
骨はその筋に引っ張られ、再びアライメント不良となる。

そして主動筋と拮抗筋のバランスだけでなく、
固定筋や協力筋の関係を考える必要もある。
例えばハムストリンスが過緊張しているとする。
相反抑制を考えて、大腿四頭筋を促痛することで
ハムストリングスの過緊張が改善したとする。
しかし、長い間歩くと再びハムストリングスが緊張する。
こういった場合に主動筋・拮抗筋だけでなく、
固定筋や協力筋の影響も考慮していく。

ハムストリングスが過緊張しているのは、
大殿筋の出力低下や腓腹筋の出力低下がないだろうか。
これらの出力低下があると、立脚後期の推進力は
ハムストリングスのみに頼られることになるため、
ハムストリングスが過緊張になることが考えられる。

痛いところ緊張しているところを
痛みの原因とする考えが一般的であるが、
その痛みが生じる理由はいくつかの因子が関与する。
さらに大殿筋の出力低下は股関節の
伸展可動域制限が問題であったり、
股関節伸展とともに腰椎前彎が増強し
疼痛が出現することが原因であったりする。

一時的に改善があるが、元に戻るような症状の場合は
周辺関節や周辺筋の関与を考える必要がある。
またそれらを確認するためには
異常動作を正常動作に修正して行ってもらうことで、
どのような症状が生じるのか確認すると良い。
無意識で歩いている患者の歩行は実は代償歩行であることが多く、
正常歩行に戻すことではじめて症状として出現する。
要するにその症状を代償するために
歩行を無意識に行っているのである。

問題を広い視野で見ていく。
とても大切なことなのであるが、
どのように見ていくかはなかなか難しい問題である。
カラダのつながりを理解し、
より本質的な機能改善をするためにも、
なくてはならない思考ではないだろうか。
筋紡錘を考慮したアプローチ

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2 件のコメント

    • minさん質問ありがとうございます。
      筋肉を働かせることが必要になります。
      寝たきりの場合は動かさないことで緩んでいる状態です。
      カラダ自体が動く必要がないと判断し、
      寝るのに適したカラダになっているとも言えます。
      カラダをどう使うかがカラダをつくるのに大切だと思います。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    藤原大輔 岡山のクリニックで理学療法士として勤務。 "痛み"に対して 日常生活のコントロールの重要性を提唱している。