言葉による影響

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患者と初めの会話をするときにどういう言葉を使うか。
これは患者さんの思考に大きく影響する事柄である。

痛みがそこまで強くなければ、
「今日は天気がいいですね?」とか
「少し暖かくなりましたね。」など、
共通の当たり障りのない会話から
入ることも多いかもしれない。

しかし痛みの強い患者さんに対して、
このような会話はそぐわないこともある。
顔をしかめながらイライラしている状態で、
「いい天気ですね〜」なんて言われたら、
余計に腹がたつ人もいるかもしれない。

これは相手の気持ちと自分の気持ちに
ギャップがあることが影響している。
「辛い気持ち」に対して「清々しい気持ち」というのが、
「自分のことをわかってもらえてない。」
「自分のことなどどうでも良いと思われてる。」
また「とても自己中な人なので自分に危害があるかも。」
そんな風に思われるかもしれない。

また「どこか悪いところはありますか?」
これはどうだろうか?
問題箇所を絞り込むためには
有効な言葉と思われる。
しかし、言葉の中に「悪いところ」と
断定してしまっているため、
患者はここは悪いところなんだ。
と無意識に感じてしまうかもしれない。

「悪いところ」と断定せず、
問題箇所を絞り込むには、
「どこか気になることはありますか?」
という質問が使い易い言葉かもしれない。

「気になるところ」という言葉で、
「悪い」と断定せず
患者の問題箇所を聞き出すことができる。
そしてそれに対して、
何が起きててどうすればいいのか。
安心感を感じてもらえば、
「気になるところ」が「気にならないもの」に変わる。

痛みの原因を「悪いもの」とせずに、
どういう使い方で対処すれば良いのか説明すれば、
患者は気持ちよく生活の原因に対処できるかもしれない。

まとめ

患者へのはじめの声かけは、
相手の気持ちを察して
それに合わせることが大切である。
相手の気持ちを変えたいと先走ると、
相手は共感してもらえない不安を感じてしまう。

また「悪いところはないですか?」というよりも、
「気になるところはないですか?」の方が、
患者の気持ちはネガティブに傾きにくい。
言葉の選び方でも人の気持ちは随分と変わるものである。
アプローチや説明の前に
まず関係性をしっかりと築いていきたいものである。

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔 岡山のクリニックで理学療法士として勤務。 "痛み"に対して 日常生活のコントロールの重要性を提唱している。