関節モビライゼーションとイメージ

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関節モビライゼーションは関節を構成するものが
可動域や副運動低下の原因になっている時に適応となる。
いわゆる「関節技を軽くかける」という
強すぎず弱すぎずその絶妙な加減が、
モビライゼーションのコツである。

構造のイメージ

では関節技を軽くかけるという感覚には
どういったことが大切なのだろうか。
触る時に重要なのはまず構造のイメージである。

触っている骨を頭の中でイメージする、
いわゆる解剖学的なイメージである。
これにより触診の正確性は大きく上がる。
何を触るのかイメージすることで、
触ったものが何であってどこを触っているのか、
はじめて脳は認識することができる。
逆に言えば漠然と触っていれば、
触っているものが何なのかよくわからないので、
次の動くイメージもわからなくなってしまう。

動きのイメージ

触っているものと脳内イメージが一致したら、
次は動きを感じていく。
関節の動きはゆっくり動かしながら感じると、
徐々に抵抗感が増加し一旦止まる。
これが関節運動の生理的な範囲になる。
そしてこれがいわゆるファーストストップである。
ここをしっかりと感じ取ることができれば、
モビライゼーションが成功する確率はぐっと増える。
このファーストストップを感じ取り、
そこから動きを出していくことがモビライゼーションである。

ファーストストップを感じる

ファーストストップまでの範囲は、
柔らかい抵抗感であり、
エラスチンなどの筋に多い成分の抵抗感である。
ここでファーストストップを感じ取り、
ここから生理的な範囲を超える動きが、
コラーゲンなどの関節に多い成分の抵抗感である。
よってその境界線であるファーストストップを
しっかり感じ取ることで、
関節の動きを十分に引き出すことができる。

これらのイメージでは手で感じた
微細な運動覚(筋紡錘の伸び縮み)を
脳で認知する時に役に立つ。
何がどのように動くか脳で準備をしていなければ、
触ったものを認識することは難しい。
数ミリのわずかな感覚を感じるには、
このイメージがとても重要である。

「ゆっくり動いていく」イメージ

これらの構造と動きのイメージが触診と一致し、
ファーストストップを感じ取れたら、
次はモビライゼーションをいかにうまく施行するか。
ここでもイメージが大切となる。
ファーストストップを感じ取ったら、
次に頭の中のイメージを「ゆっくり動いていく」
イメージに変えていく。
どうしても「硬さ」を感じてしまうと、
イメージも「硬い!!」となり、
力みが生じてしまいがちになる。
「ゆっくり動いていく」イメージをすることで、
力みをなくし、さらに今まで「動いた」時の経験を
想起させやすい状態に脳を誘導する。

まとめ

関節モビライゼーションではイメージが重要である。
触診の際の構造のイメージと動きのイメージを
いかに脳で作れるかが大切である。
またファーストストップを感じ取れたら、
そこから「ゆっくり動いていく」イメージをつくる。
これらのポイントを意識して行うことで、
モビライゼーションの効果は
劇的に変わってくるのではないだろうか。

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔
岡山のクリニックで理学療法士として勤務。
“痛み”に対して
日常生活のコントロールの重要性を提唱している。