怒る人の対処法

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“怒り”それはとてもやっかいな感情である。
たった1回怒っただけで、
人間関係が急激に変化する場面を、
何度か見たことがあるのではないだろうか。

たった1度、怒ったことでお互い気まずくなり、
話ができなかったり、嫌悪感を感じたり・・・
“怒り”というのはなかなか厄介なものである。

怒ってしまい後で後悔する人。
いつも怒っている目の前の人に、
どうしたらよいのか悩んでいる人。
少し読んでみると何か得るものがあるかもしれない。

結論から言うと距離をとるか、
気持ちを察して自分の中で消化するかの2種類。
距離が取れる相手なら、
距離を取るのが最もすぐに効果が出しやすい。

距離をとる

相手が怒りやすいのを変えてやろうとしても、
非常に難しい。
他人の思うようには変えることができない。
変わらないことはないが、
その人の考え方と行動の癖なので、
人に言われてすぐに変わるような簡単なものではない。
自分が変わりたいと思って、
地道に繰り返し意識をして、
少しずつ精度を上げていくようなものである。

自分の中で消化する

怒りやすい人は相手の中に怒る理由がある。
まず相手は何かに危機感を持つことによって生じる。
動物としての原始的な反応である。
危険を察知して怒って戦うか。
それとも不安にかられて逃げるか。
瞬時に外敵から身を守るために反応しなければならない。
現在ではそれが社会的な要因に変わってきているが、
何らかの危機感を抱いていると言うことを
理解するとそれだけでも
納得がいく部分もあるのではないだろうか。

怒りの原因

先ほど書いたように何らかの危機感を抱くことが
きっかけとなり生じやすい。
年齢層によっても傾向が変わるともされる。
幼児の場合は身体的な拘束が要因となる。
また子供になると厳格な規則や
注目してくれないことが要因になる。
また青年期や大人になると、
身体的なことというより、
社会的な部分が大きくなる。
権利の剥奪や他社の不承認、
偽りや騙された時などがこれにあたる1)。

怒りやすい人の特徴

怒りやすい人にもいくつかの特徴がある。
・正義感や責任感が強い人
・自信やプライドが高い人
・お節介な人
この3つが多いのではないだろうか。

正義感や責任感が強い人は、
善悪や組織の正義に対してこだわりが強い。
自分のやってることが善で
相手がやっていることが悪と判断されると、
自分のためもしくは組織のために、
自分が正義を貫かなければならないと感じている。
他の人が言いにくいことを
自分が他の人の代わりに言わなければと思っている。
自分の正義というのは他人の中でも正義とは限らないが、
正しいことをやっていると思っているので、
正論も通じにくいところがなかなか難しいところである。

自信やプライドが高い人は、
どちらが強いか弱いか。
自分がよく思われたい。
というのが根っこにある。
自分自身の中身には自信がない場合も多く、
外身に着目していることが多く、
どう見られるか。
どう評価されるかを過度に気にしている。
プライドを傷つけられた時に怒りが発動する。
嫉妬や妬みといった感情も同時に起きやすい。

お節介な人は、
他人を正したいと思っている人である。
あなたはここが間違っているから、
自分が正してもっとよくしてあげなくちゃ。
といった感情から表出される。
どちらかといえば女性的な人に多く、
お母さん的、お姉さん的な人の特徴である。
この場合も良かれと思ってやっているのだが、
相手の感情に断りなく入ることで、
他人には迷惑と感じやすい。
それが受け入れられない場合に、
相手に対して怒りを表出する。

心理学的研究

心理学ではドルフ・ツィルマンが
実験により怒りの仕組みを調べている。
「危機感を感じる」というのは万人共通の要素だが、
物理的な危険のみならず、
社会的な抽象的な脅威もそれに含まれるとされる2)。

怒りには副腎皮質と副腎髄質の関係がある。
副腎皮質の経路によるものは
緊張状態を作り出すことになり、
いわゆる不機嫌な状態が作られる2)。
疲れて帰った時に怒りやすくなるのはことためである。

また副腎髄質の経路によるものは
カテコールアミンが
放出されると戦うか逃げるか瞬時に迫られる。
これも怒りを生じさせる要因となる2)。

ドルフ・ツィルマンの
興味深い実験はこういったものである。
まず実験の助手が被験者に憎まれ口で挑発。
次に被験者を二つのグループに分け、
楽しい映画を観るグループと、
不快な映画を観るグループに分ける。
その後、先ほど憎まれ口をきいた助手に
仕返しをするチャンスを与える。
助手の採用/不採用を検討する際の参考にする
という名目で助手の評価を求める。
結果は被験者が直前に見た映画の内容と明らかな関連を示し、
不快な気分になる映画を見せられた被験者のほうが
助手に対して怒りの度合いが強い評価となった2)。

怒りを鎮める方法

怒りは何度かの心理的な
衝突を繰り返し増幅するため、
早い段階で気分を鎮めることが有効である。
例えばその場から離れて散歩したり、
テレビや映画、読書などは怒りを中断してくれる2)。
それに対して買い物や食事では
あまり効果がないことがわかっている。
それは無駄遣いをしたことによる後悔や自己嫌悪、
肥満による悪循環に陥ることなどが関係する。

チベット高僧チャギャム・トゥルンパは
「押さえつけてはいけない。しかし流されてもいけない。」
という風に述べている。

まとめ

怒りやすい相手には距離をとるか、
自分の中で消化する方法がある。

怒りは自分への危機感で発動する。
正義感や責任感が強い人、
自信やプライドが高い人、
お節介な人が怒りやすいタイプとなる。

扁桃体が反応し、副腎皮質経路で不機嫌に、
副腎髄質経路で怒りが生じる。
不快な出来事があった後に、
怒りは生じやすい。

怒りはその場を離れ違うことに
意識を向けることで沈静化しやすい。
テレビや映画、読書などが有効である。

1)http://www.encyclopedia.com/topic/Anger.aspx
2)ダニエル・ゴールドマン,他:EQ 心の知能指数.講談社.1998

Photo by Shifaaz shamoon on Unsplash

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔 岡山のクリニックで理学療法士として勤務。 "痛み"に対して 日常生活のコントロールの重要性を提唱している。