どのくらいの範囲で動けば良いか

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動きすぎると調子が悪くなる。
またじっとしていると調子が悪くなる。
体の動かす範囲というのは非常に難しい。

実際に過度に動きすぎると、
いわゆるオーバーユースとなり、
筋肉痛や外傷など生じる危険性は高くなる。
また逆に過度に運動量が減ると、
いわゆるディスユースになり、
関節可動域制限などが生じることで、
それに起因して様々な症状が出現する。
またこのディスユースは
関節の可動範囲を低下させることから、
新たな痛みの原因になることも少なくない。

動きすぎによるオーバーユースは”動き”が関係するので、
何が原因か理解しやすいのが特徴である。
原因がわかれば痛みの出ない動きにするよう工夫すれば良い。
それに対して、運動量が減ることによるディスユースは、
何が原因か理解しにくいのが特徴である。
いわゆる”姿勢”が関係するのと、
痛みが遅れて出てくることもあることが、
原因を理解しにくい一つの要因と思われる。

動く範囲というのは痛みの出ない範囲というのが大切である。
急激に運動量を増やした場合は、
筋肉痛や外傷など危険性が高くなってしまう。
調子が良い時であっても運動量を増やすのは、
「1〜2割/週」程度にとどめておくのが無難と言われる。
神経筋の促通においても安定したパフォーマンスは
2週間程度は必要であり、
筋の膨隆など実質の変化においても、
4週程度は必要と考えられる。
患者本人はそういった意識はないため、
調子が良い時(気分の良い時)はつい、
急激な運動量の増加をしてしまうことが多い。
10分歩いていた人が急に20分歩くのは、
負担でいうと2倍である。
10分歩いていた人の1〜2割は11〜12分であり、
それより増えればオーバーユースのリスクは高まる。

また運動量が低下した場合は可動域制限の低下が生じる。
関節の可動範囲が低下することで、
筋出力も当然低下してくる。
また可動範囲が低下することにより、
可動範囲の低下した関節が過度な動きを生じると、
痛みが生じたり、外傷を生じるリスクは高くなる。
また可動範囲の低下した関節の周囲が過剰運動になることもあり、
問題が他の部位に波及するということも生じやすい。

まとめ

運動範囲を広げるためには、
少しずつ運動量を増やすことが重要であり、
過度な運動はオーバーユースにより、
筋肉痛や外傷のリスクを上げる。
また運動量の低下はディスユースにより、
可動域制限を生じ、痛みを生じたり、
他の関節が過度な過剰運動になる可能性がある。
また運動範囲のさらなる狭小化を招くことで、
生活範囲の狭小化の負のスパイラルを招く。

運動量を増加するためには1〜2割/週程度にし、
少しずつ運動量を上げていくことに注意する必要がある。

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔
岡山のクリニックで理学療法士として勤務。
“痛み”に対して
日常生活のコントロールの重要性を提唱している。