片側に症状が出る回旋による障害

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症状

「右側ばかりが凝る。しびれる。」
「半身ばっかりに症状が出る。」
「脳梗塞じゃろうか?」

こういった訴えは意外にも多い。
当然、脳に障害がないかの鑑別が先決だが、
特に問題がないのにこのような症状がある人は多い。
良かったり悪かったりするが、
だいたい悪くなるのはこっちばかり。
さてさてこの症状いったい何なのだろうか。

なぜ起こる?

このような訴えでよくある問題として、
回旋による障害がある。
頸部や腰部を右か左に回旋させている時間が長いと生じる。
テレビを見るときや、友人との長時間のおしゃべりの後
生じることが多いようである。

例えば座椅子の右側にテレビがあると
首は右に向いたままの時間が多くなる。
日中のほとんどがこのような姿勢なら、
右の回旋可動域は大きいが、
左の回旋可動域は低下する。

また友人とのおしゃべりでは、
真正面では話しにくいので
右か左か斜めに見える位置で話すことが多い。
あまり顔を見られると、緊張しやすいからである。
よって長時間カフェでおしゃべりしたり、
お家でおしゃべりした後に回旋して硬くなる。

症状としては右向きで回旋して硬くなった場合は、
左肩の筋が伸張されやすいので、
左肩や首のコリ感、左腕のコリ感。
また小胸筋や斜角筋の過緊張による
胸郭出口症候群での左側の痺れ感、
むくみ、冷感などがある。
左向きだと症状はその反対側の右側に生じやすい。
右向きで回旋して硬くなった場合は、
右向きにさらにしようとすると痛みが増強したり、
反対側の左回旋の可動域制限が多い。

実は結構多い

痛みが出る場合、
使いすぎて傷めるイメージはしやすいが、
同じ姿勢で硬くなって痛くなる人が
実は外来で圧倒的に多い。
また回旋して硬くなった反対方向には
動かしにくいため、動かさなくなることで
より長期化することも多い。
屋内にいる時間が長い人、
歩くことが少ない人。
人と話すことが多い人。
よく飲みに行く人。
旅行にいった人。
驚くほど身近に要因となることは隠れている。

指導のポイント

どの時に回旋しているかを具体的に説明することが大切。
上記のような具体的なシチュエーションを話し、
関係することを見つけてもらう方法や、
痛みを感じた時にどの姿勢か尋ねる方法がある。
回旋は曲げた姿勢や反らせた姿勢以上に、
無意識で行っていることが多いので分かりにくい。
可動域制限部位を参考にしてその姿勢に誘導し、
「こんな姿勢をとることありますか?」
などと具体的に尋ねることで、
要因となる問題を見つけていく。
どの時のどういった姿勢かを具体的にすることが
最重要であると言える。

まとめ

片側のみに症状が頻発する場合、
回旋による障害の可能性も視野に入れる必要がある。
可動域の動きやすい回旋方向に向いていることが多く、
テレビやおしゃべりなど日頃の会話の中から、
可能性のあるものを尋ね確認していく。
どの時のどういう姿勢が影響しているのかは、
具体的にしない限り患者はコントロールが難しい。
回旋は無意識であることも多いので、
特定することは療法士の力添えがとても重要になる。

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔
岡山のクリニックで理学療法士として勤務。
“痛み”に対して
日常生活のコントロールの重要性を提唱している。