新人もベテランも実はミスが多いその理由

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仕事をしていて問題はつきものである。
同じ仕事でもある人がすればミスが少なくても、
ある人がすればミスは多くなる。

色々な人、多くの人と働くわけなので、
当然、自分とは違う考え方行動の仕方をする。
とういわけで仕事の問題は難しいのかもしれない。
では仕事の内容をもう少し細かく分析していく。

パフォーマンスレベル

仕事のパフォーマンスはレベル別で分類できる。
状況でいうと初めての仕事は未知の部分が多く、
徐々に経験したものとなり、
やがてルーティーンで行えるものと成熟する。

心理的には初めての未知の部分は
意識が重要なナレッジベース。
またルーティーンで行えるものは
自動化されるスキルベース。
そしてその中間で混在しているものは
ルールべースになる。

つまり、新人は未知の領域が多いため、
一つ一つ意識をしながら仕事を処理する必要がある。
そのため労力が多く、情報処理できる範囲も少ない。

その点ベテランはルーティーンで行える領域が多く、
自動的に処理できるため労力が少ない。
そのため情報処理できる範囲が広く、
多くのことに注意を向けることができる。

目に見える仕事は同じでも新人とベテランでは
このような部分に大きく違いがある。
新人を指導するときは、
この違いをしっかりと認識する必要がある。
でなければ新人の情報量の範囲を
大きく超えた処理を強いてしまい、
よりエラーを生じやすくなってしまう。

エラーの種類

仕事がうまくいかないとき問題がどこにあるのか。
これを探るのはとても難しい。

エラーには種類がある。
大きく分けると計画の失敗か実行の失敗か。

計画の失敗は新人や未知の仕事である
ナレッジベースで生じやすい。
知識不足、状況把握の失敗、
判断ミスが問題の要因であるため
論理的思考に対して
クリニカルリーズニングが有効である。

また実行の失敗は
ある程度経験があるルールベースや、
ルーチンで自動化されたスキルベースで起こる。

ある程度経験があるルールベースでは
悪いルールの適用、正しいルールの間違った適用、
良いルールの不適用(違反)が要因となる。
また良いルールの不適用(違反)では、
さらに必要な違反、楽観的な違反、
日常的な違反に分類されるため
これらの判断が非常に重要になる。

またルーチンで自動化されたスキルベースの要因は
忘れか間違いの二つである。

実行の失敗であるルールベースとスキルベースでは、
論理的思考ではなく直感的思考で対応しているため、
問題の対処は異なる。

経験やルーチンにより自動化されているため
注意力が低下している。

注意力は習慣化するのが難しため、
衝動的に行っていることを確信してしまう。
そのためベテランはチェックの仕組みを無視した、
違反を生じやすいのが特徴である。
対応としてはダブルチェックや指さし確認が有効である。

このようにエラーは新人でもベテランでも生じやすい。
ただ未知の仕事を意識的に行う新人と、
ルーチン自動化されたベテランでは、
エラーの本質が変わってくる。

新人は計画の失敗であるため論理的思考に問題がある。
知識不足、状況把握の失敗、判断のミスの
どこに問題があるかの検討が必要である。

それに対してベテランは実行の失敗である
直感的思考に問題があるため、
ルールの適応の問題なのか、
スキル上での忘れや間違いなのかを
明確にする必要がある。

またルーチン自動化のメリットとして、
労力が少なくすみ、
その分情報処理量が上がるのだが、
注意力は低下してしまう傾向がある。
また注意力は習慣化が難しいため、
ダブルチェックや指さし確認を用いる必要がある。

分析

仕事をしていく上で問題はつきものである。
エラーが生じる問題の場合は上記のように
分類し対応することで
リスクマネジメントの精度をあげることができる。
ただ成果を出すためにはリスクマネジメントのみでは、
不十分なのは言うまでもない。

では成果を出すために必要な要素は
どういったものになるだろうか。

流れとしては状況把握、問題、原因の分析、
有用性、そして効果判定となる。

まずは状況の把握がはじまりになる。
気づきが無ければ問題も把握することができない。
まずは何が問題になりそうなのか。
どうすればもっと良くなるのか。
こうした意識が変化のきっかけになる。

次に問題である。
多くの要素から問題を明確にする。
広い範囲で見る視点と深く見ていく視点が重要になる。
一つのことにとらわれると全体が見えなくなるので、
まずは広い視点から見ていき、
徐々に狭い視点とシフトしていくほうが良い。

そして原因の分析。
現実的に何が問題かを確定することは難しい。
分析の時点では可能性のあるものを多く列挙することで、
原因を幅広く把握することが大切である。
またそれに対する解決策も
様々な方向性から検討することができる。

さらに有用性。
データがあればさらに有効なものを選択しやすくなる。
経験的な過去の事例も有用できる。
また感度・特異度などより厳密なデータがあれば、
効果や効率などもある程度予測でき、
効果を上げる確率を上げることができる。

最後に効果判定。
様々な分析をしていっても
現実には見えない要素もあるため、
実際にはやって見ないとわからない部分がある。
再度評価を行い、行ったことに効果があったのか
もう一度確認していく。

まとめ

仕事は新人の場合は未知の事が多く、
意識を集中して仕事をこなす。
そのため労力が多く、
情報処理は少ない。
徐々に経験が増えるとルーチンで
自動化できるため労力が少なく、
情報処理が多くなる。

ミスは計画の失敗と実行の失敗に分かれるが、
新人の場合は論理的思考による計画の失敗が多い。
ナレッジベースで知識不足・状況把握の失敗・
判断ミスが問題に挙げられる。
ベテランは直感的思考による実行の失敗が多い。
ルールベースではルールの適用の問題。
スキルベースでは忘れや間違いが問題に挙げられる。

また成果を出すための分析では、
状況把握・問題・原因分析・有用性・効果判定の流れとなる。
考えることは大切であるが、
どのように考えたらいいのか。
どこが足りないのかを把握するのは難しい。
論理的にクリニカルリーズニングを行うことは、
計画のミスを生じやすい新人にも、
また注意力の低下とルールの違反を
起こしやすいベテランの両者ともに重要である。

Photo by Ben White on Unsplash

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔 岡山のクリニックで理学療法士として勤務。 "痛み"に対して 日常生活のコントロールの重要性を提唱している。