お酒と栄養

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お酒を飲むと栄養不足になりやすい。
栄養が阻害される理由としては、
栄養の消費によるもの、
吸収が阻害されるもの、
排出が過剰になるものに分かれる。

栄養の消費は
アルコール分解酵素に必要な栄養、
肝臓の修復に必要な栄養、
アセトアルデヒド反応に対する栄養などが
必要になるためそれらの栄養が消費される。

吸収の阻害は胃腸や膵臓がダメージを受け、
そして肝臓が過活動になることで、
消化器の機能が低下することによるものである。
消化器の機能が低下することで、
栄養を吸収することができなくなる。

排出の過剰では利尿作用が高まることにより、
水分とともに栄養素が
過剰に排出されることになる。
では不足する栄養素についてそれぞれ述べていく。
栄養の消費ではビタミンAが挙げられる。
アルコールで使われるため必要な栄養素である。
ビタミンAは脂肪肝では1/5、
肝硬変では1/10の以下になるとも言われる1)。

排出の過剰ではナトリウム・カリウム・
カルシウム・亜鉛などが不足する。
ナトリウムやカリウムが低下すると、
食欲不振や頭痛・吐き気、疲労感、
足の引きつりが出現する。
またカリウムは血圧を下げる効果もあるため、
不足することで血圧が上昇する可能性がある。
カルシウムの低下は大量飲酒により生じる。
尿中カルシウム排泄が増加するために生じ、
副甲状腺ホルモンや成長ホルモンに働きかけ、
骨形成を阻害する2)。若年者の骨粗鬆症の原因となる。
適量の場合は骨形成に役立つとも言われる3)。
亜鉛の低下はアルコール量の増加につながる4)。
アルコール摂取により血中亜鉛が増加5)することにより、
尿中亜鉛が高くなる6)ことで結果的に亜鉛の減少が生じる。

まとめ

お酒を飲むと栄養の消費、
吸収が阻害、排出が過剰により、
栄養不足になりやすい。
不足する栄養素としては、
栄養の消費によりビタミンAが使われる他、
排出の過剰によりナトリウム・カリウム・
カルシウム・亜鉛が不足する。

お酒を飲むと食べ過ぎてしまうのも、
これらの栄養を補給しようとする体の声だったりする。
お酒はほどほどにしておきたいものである。

1)Leo MA:アルコール性肝障害における肝ビタミン枯渇,1982
2)H.Wayne Sampson,Ph.D:骨にアルコールの有害な影響
3)Holbrook TL(カリフォルニア大学),アルコール摂取と骨密度の前向き研究,1993
4)Colin PJ:ラットの自主的なアルコール摂取時の食事の亜鉛欠乏の影響,1984
5)Dinsmore WW(カナダクイーンズ大学):亜鉛吸収に対するアルコールの
影響ラットの小腸灌流を用いた研究,1985
6)Craig J:アルコール中毒における亜鉛欠乏 レビュー,1983

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔 岡山のクリニックで理学療法士として勤務。 "痛み"に対して 日常生活のコントロールの重要性を提唱している。