行動と気持ち

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心理療法も時代とともに変化してきている。
心という難しいものをいかに捉え、
救うべきなのか。
これは古より人間が求めてきたものである。
心理療法では大きく分けると行動療法と認知療法がある。

行動療法は行動を測定し、
目標とすべき行動を強化し、
望ましくない行動を弱化させ制御する。

認知療法は人が成長するにつれ形成された、
信念に基づいた自動的な思考。
そして、それによる認知の歪みを修正することで
身体症状の改善を図ろうとするものである。

歴史的には1900年代にロシアのパブロフの犬で有名な
レスポンデント条件付け。
1930年代のアメリカのスキナーボックスによる
オペランド条件付け。
これらがまとめられ行動療法という位置付けとなった。

またその後、1970年代にアメリカのベックが認知療法を作る。
精神分析で扱う根本的な問題ではなく、
ものの捉え方(認知)を変化させることを重要視した。

では行動療法としてのレスポンデント条件付け、
オペランド条件付け。
認知療法について説明していく。

レスポンデント条件付け

人間は無意識のうちに条件刺激に対して、
条件反応を起こしてしまう。

パブロフのイヌが有名だが、
餌をやる前ににメトロノームを鳴らすことを繰り返すと、
ベルの音だけでよだれが出てしまうというものである。

梅干しを想像すると唾液が出たり、
父にげんこつをされた経験があると、
手を振り上げられた時に、
無意識に頭を守ってしまうなどがこれにあたる。

腰痛の場合でも1度痛みが出た姿勢や運動・状況は
無意識に痛みが出ると反応してしまう。

そのため痛み無く運動してもらうことで、
その無意識の反応を断ち切ることが重要である。

オペランド条件付け

レスポンデント条件付けは無意識なのに対し、
オペランド条件付けは意識的なものになる。

スキナーボックスが有名だが、
レバーを押すと餌が出る仕組みの箱である。
ネズミはレバーを押すと餌が出るので、
レバーを押すという行動が強化される。

痛いと言った時に優しくされると、
痛いと言う行為が強化される。
またスロットマシーンによる依存も
これによるものと同じ理屈となる。

アプローチとしては
トークンエコノミー法とシェイピング法があるが、
トークンエコノミー法は
良い行動をとった時に何らかの褒美を行う。
シェイピング法は
スモールステップを積み上げ、
最終的なゴールにつなげていく。

認知療法

アメリカのアーロン・ベックが基礎を築いた。
今までの精神分析で扱う根本的な問題ではなく、
ものの捉え方(認知)を変化させることを重要視した。

人は成長により固定的な信念を持つ。
これを自己スキーマと呼ばれ、
自分はこういう人間だと思い込む。
それに伴い歪んだ思考や考えが起こり、
認知の歪みが生じてしまう。

その認知の歪みに焦点を当て、
修正することを考えていくのが認知療法である。

まとめ

人は無意識的や意識によって行動が作られる。
行動療法は行動を測定し、
目標とすべき行動や望ましくない行動を
強化や弱化させ制御する。

また成長とともに形成された信念によって、
認知の歪みが生じる。
その認知の歪みによって思考や考えに偏りが起こり、
身体症状が生じるのだが、
その認知の歪みを修正するのが認知療法である。

行動を制御するか、認知を修正するか。
行動療法は苦手な行動をあえてチャレンジする。
うまくいけば早く結果が出せるが、
エネルギーがたくさんいるのが特徴。

認知療法は考え方のクセを修正してトライすること。
気持ちとまずは向き合うことから始める。

大切なのは自分のできるところから始めること。
無理して大きく飛び越えるよりは、
着実に前進していくことがとても大切になる。

Photo by Vance A.My Name,Sebastián León Prado,
ydney SimsWang Xi on Unsplash

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔 岡山のクリニックで理学療法士として勤務。 "痛み"に対して 日常生活のコントロールの重要性を提唱している。