午後の睡魔の倒し方

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昼の14時頃だろうか・・・。
急激な睡魔が襲ってくる。
まだ今日の仕事は4時間も
残っているにも関わらずだ。

こんなところで眠くなってたまるか。
ここでもう一踏ん張りして、
家に帰ってうまいビールを飲むんだ。

そう言い聞かせながら、
戦ってる自分がいる。
当然、仕事と向き合うよりも、
眠気と向き合っているわけで効率は悪い。

こんな状況の方は多いはずだ。
ではこの午後の睡魔。
いったい正体は何でどう倒せば良いのだろうか。

アフタヌーンディップ

午後の眠気はアフタヌーンディップと呼ばれる。
「消化のために胃腸に血流が行くから、
眠くなるんだよ。」などと祖母に言われた覚えがあるが、
実際にそのようなことで脳血流量が減少することはない。

脳血流量は第一優先で維持されるため、
そうそう低下することはない。
また昼食を抜いた状態でも、
アフタヌーンディップは生じることから、
胃腸と眠気といった関係は懐疑的である。

ここでオレキシンの発見が重要な鍵を握る1)。
オレキシンは食欲中枢にある物質で、
活性化すると覚醒度が高まり、
低下すると覚醒度は下がる。

要するにお腹が減ると、
オレキシンは高まり、
餌の確保のために敵と戦う。

また満腹になると覚醒する必要がないため、
オレキシンが低下し眠気が生じるのである。

また血糖とオレキシンの関連も報告されており、
血糖が低くなるとオレキシンは上昇し、
血糖が高くなるとオレキシンは減少する。

食事による胃腸と脳の血流は否定的だが、
満腹や高血糖で生じるオレキシンの低下が、
覚醒度と関係している可能性が高い。
ではどういった対処があるのだろうか。

パワーナップ

15-20分の仮眠をとることをパワーナップと呼ぶ。
コーネル大学の社会心理学者ジェームス・マースの造語で、
軽い仮眠をとることがその後のパフォーマンス向上に
関係が大きことが報告されている。

ただ30分以上の睡眠は
睡眠惰性スリープ・イナーシア、
疲労感が逆に増してしまうことに注意が必要である。

またカフェイン仮眠といって、
仮眠の前にカフェインを摂るのもおすすめである。
カフェインは30分程度で効果が表れるので、
仮眠を妨げず覚醒を促すことができる2,3)。

まとめ

昼の14時以降のアフタヌーンディップ。
その睡魔は満腹や血糖の増加とともに生じる、
オレキシンの低下によるものが指摘されている。

いわゆる生理機能か野生の名残によるものだが、
対処するためには15-20分の
仮眠をとることが有効である。

また仮眠前にカフェインを摂ると、
仮眠を妨げず覚醒を促すことができるため
おすすめである。

1)T Sakurai, A Amemiya, M Ishii, I Matsuzaki,
R M Chemelli, H Tanaka, S C Williams,
J A Richardson, G P Kozlowski, S Wilson,
J R Arch, R E Buckingham, A C Haynes, S A Carr,
R S Annan, D E McNulty, W S Liu, J A Terrett,
N A Elshourbagy, D J Bergsma, M Yanagisawa
Orexins and orexin receptors: a family of
hypothalamic neuropeptides and G protein-coupled
receptors that regulate feeding behavior.
Cell: 1998, 92(4);573-85
2)Reyner, LA; Horne, JA (1998). “Evaluation ‘in-car’
countermeasures to sleepiness: Cold air and radio”.
Sleep 21 (1): 46–50.
3)Horne, J. A.; Reyner, L. A. (1995). “Driver sleepiness”.
Journal of Sleep Research 4 (S2): 23–29.

Photo by Jordan Heath on Unsplash

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ABOUTこの記事をかいた人

藤原大輔 岡山のクリニックで理学療法士として勤務。 "痛み"に対して 日常生活のコントロールの重要性を提唱している。